Friday, April 26, 2019

平成の哀しみ24: 深まる亀裂 22: 敵か味方か




同盟を組む時、敵と味方を間違うことがある。


古代ギリシャの国々が戦乱に明け暮れていた時、よりによって一方がペルシャに加勢を求めた。

第二次世界大戦前夜、軍拡を進めるドイツに対して英仏米はソ連への防御壁になることを期待し穏便に済まそうとした(敵の敵は味方)。
この間違いに気付いたのは侵攻が始まって4年も経ってからでした。


 


もっと奇妙なことがある。
ソ連を味方に引き入れ日独伊三国同盟を結ぶことで、米英仏を牽制できると読んだのが日本陸軍でした。
ところがドイツが裏切りソ連に侵攻し、また同盟は米国に日本への石油禁輸を決断させることになり逆効果になった。

なぜ日本と米欧はドイツを読み間違えたのか?

ヒトラーの嘘と裏工作が巧だった。
欧州は前回の大戦の復興に手一杯で、米国は世論が他国の戦争に巻き込まれるのに反対だったことが大きい。

当時、半世紀ほど遅れて侵略を始めた日独伊は世界から非難され、国連を脱退した同類でした。
この仲間同士で東アジアの領土を奪う合うことはない。
さらにドイツはすぐにも欧州を掌中にする勢いだった。

こうして日本陸軍は大吉を引いたと喜んだが、とんだ貧乏くじになった。
海軍は危惧していたのだが。



次回に続く



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