Tuesday, December 3, 2013

デマ・偏見・盲点 14: 知ること、知られること 5

 
< 百貨店の食品偽装 >

今回はまとめと注意点を記します。

問題点の要約
1. 個人情報が悪用されると、国民自身に被害が及びます。

2. 国家や大企業が情報を隠蔽、悪用すると、国民は莫大な損害をこうむります。
* 薬品・原発の安全、交戦開始、冤罪、食品偽装、暴力団への資金供与など。

3. 情報の扱いは、個人間では相互信頼を前提に自浄作用が働きます。しかし閉鎖的な組織(政府・官僚・企業の上層部)は自浄作用が働かないので、その悪化は破局まで亢進します。

4. 国民にとって、国家の情報管理で重要なのは、漏洩だけでなく隠蔽、捏造、私物化を防止することです。
* 組織内の不祥事や事実の隠蔽、証拠や情報の捏造、秘密情報で利益を得ることなど。



< 検察の証拠捏造 >
 
更なる深い問題
歴史を振り返ると、人類が苦闘しながら築きあげて来たものに想い至ります。
古来、権力の源は神格化と武力に始まり、ややもすれば富みと権力、軍が結びつき、禍を生みました。
やがて民衆は三権分立と民主主義、文民統制により国民の権利と平和を確保しようとしてきました。
しかし、新たな問題―拡散し高度化する情報の扱い、が迫っています。
これは人々が世界と一体になる機会を与える一方、一組織による悪用(収集、管理、隠蔽、捏造、私物化)が大きな禍を招きます。
この扱いを誤ると、一組織に莫大な権益と権力を許し、過ちを犯すかもしれません。
しかし、人類はまだ情報を統御する政治理念を生み出せてはいません。



< 米国の情報収集を暴露 >

特定秘密保護法により米国と更なる軍事協調を進めることが可能になりますが、これにも大きな危険性を孕んでいます。
集団安全保障は一国の防衛に有利なのですが、第一次、第二次世界大戦勃発に見られるように、大規模な戦端を開き易くするのです。
これが現行憲法で禁止している理由です。
特定の国だけが集団で機密を共有することは、その集団安保体制を強固にさせます(国連などは別です)。



< 経営者の損出隠しを調査して解任される >

さらに厄介な問題として、日本は情報と上手くつきあえない風土があります。
       内部告発を妨げる社会。
       記者クラブに頼るマスコミ報道。
       刷新されることのない行政府。
       法や信頼より組織内優先。


最後に
特定秘密保護法で直ぐには悲惨な事は起きないでしょうが、少なくとも既に進んでいる腐敗は一層悪化することになります。
将来、既に見てきた危険が現実のものとなるかもしれません。

国民の皆さんに、一層の監視を望みます。












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