Sunday, December 22, 2013

社会と情報 1: はじめに

 ミサイル

これから連載を始めます。

私達は、現在、非常に高度で複雑、かつ宏大な世界に生きています。
多くの人は、我が家で平和、幸福に暮らしています。
一方で、北朝鮮が牙をむき、地球は温暖化し、金融緩和がバブルを招き、原発事故は悲惨だと流布されています。

私達は、このような情報にどのように対処したら良いのでしょうか?
いっその事、生活に直結しない情報を無視すべきでしょうか?
実は、流布している情報の善し悪しを問題にする前に、基本的なことがあります。

大都会の夜景

私がこの連載でお伝えしたいことは、情報の持つ力の凄さと恐ろしさなのです。
その力の質、価値、強さは、人類史上、高々ここ数十年で急激に変貌しています。
我々がその情報の力を如何に生かすべきかを見て行きます。


情報の持つ力の一端を見てましょう。

鉄条網

ある原野に侵入防止の鉄条網が張られ、監視カメラが据え付けられ、警備隊が警戒していました。
しかし、鉄条網は突破され易く、カメラは故障し、警備員の数は不足し、長年放置されていました。
一警備員が、テロ容疑者の侵入を危惧し、その実情を新聞社に通報しました。
すると警備隊の上層部は、彼を閑職に転勤させました。
その理由は、「彼の行動は侵入を幇助し危険を助長した。よって彼は職務の適性に欠ける。」からでした。

皆さんは、一警備員の行動と上層部の処遇をどう思われますか?
また彼の行動によって、不法侵入の危険性は増すのでしょうか、それとも減るのでしょうか?

陳謝

我々が属する社会や組織には、彼が懸念したような問題は無数にあるはずです。
実際に、通報する人は少ないでしょうが。
ここから「社会と情報」の重要な関係が見えて来ます。
情報の力を生かすも殺すも、我々の意識であり、責任なのです。


次回から、これらの基本的な問題を、歴史や現実社会から取り上げていきます。










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