Sunday, March 8, 2020

世界が崩壊しない前に 5: 原発に見る無視の構造






すいません、投稿がダブりましたので投稿し直しました。

危機の後、正しかったと判明した警鐘は多い。
しかし幾度も無視した。
これを事例で確認します。


警鐘が国民に届かない理由を前回見ました。
1. 無理解(科学など)
2. 未来の事(近視眼的思考)
3. 世論誘導(政治・経済絡み)
4. 分裂する社会(ナショナリズムなど)


原発を例に考えます。

1 原発の危険性を理解できない

安全とは規定の設計基準を満足するだけであって、日本の基準では外部要因(テロ)、より大きい地震や人為的ミスなど、さらに福島の事故原因(電源喪失、水素爆発)は無視されていた。
実際、原発事故の多くは操作ミスや製造ミスなど人為的なものが多い。
人々は、住民が無視されていることを理解しない。

原発事故が致命的なのは、放射線が遺伝子破壊を永遠に進行させ、しかも見えず消去出来ないことです。
他の技術では、失敗を繰り返しながら安全基準を高めることが出来る。


2 エネルギー政策の転換が見えない

クリーンエネルギー(太陽光、風力)発電のコストが原発より高いと誘導され原発破棄が進まない。

国と産業界はこれまでの建設・維持費を安く見積もり、廃炉・灰・汚水処理の費用と事故の賠償額を無視している。
彼らは原発村と研究開発、更に安全神話を創り上げるための広報宣伝と裏金にどれだけ投じて来たか。
現在、クリーンエネルギーのコストは低下しているが、原発は急上昇している。

危険性を理解出来ても、対策や代替え案の選択が困難になっている。


 誘導され安直に流される

原発推進を担って来た人々が、事業継続の為に総がかりで国民を誘導している。
与党議員、官僚、経済界、そして学会、労働界、マスコミの大半が存続に加担している。
例えば、原発差し止め裁判は上級審に行くと必ず敗訴するが、これも司法官僚上層部が政権に従属し、政策否定や憲法判断を封じ込めるからです。

さらに、この誘導に強く影響される人々がいる。
例えば野党嫌い、科学に弱い人、今ならウヨがこれに加わります。
それは彼らが、好みの情報(御用マスコミやネットウヨ)しか信じないからです。

これらの障壁を乗り越えて、警鐘をまともに受け止められる人がどれだけいるだろうか。


次回に続きます。





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