Friday, January 4, 2019

連載中 何か変ですよ 212: 何がより良い選択なのか? 3






< 1. ある日のコペンハーゲンと大阪 >


「日本国民は何が見えて何が見えないのか?」
良い所と悪い所、共に見えているのか?
先は見えているのか?
私はわからない。


*2


皆さんはどう思いますか?

3. 日本の暮らしを良くするにはどうすれば良いのか?

今のまま政府に任せておけば良い。
賛成: 日本の潜在力は高いので、もう一押しで良くなる。
反対: ここ半世紀、日本は悪化するばかりなので一度膿を出さなければならない。

注釈
それでは日本の高い潜在力を確認してみましょう。

経済指標からみると、経済成長率、労働人口、設備投資、賃金、生産性、労働分配率、非正規割合、物価、国の累積債務など全て1990年代から悪化または横ばい基調です。
これを他の先進国と比べると日本の悪化、ランキング低下は驚くべきものがあります(昔2~10位、今は20から30位で、さらに年々低下しています)
ここ2年、世界経済の好調で指標は一部改善したが、バブル崩壊になれば確実に一層悪化する(世界も良くなっているのでランキング低下は止まらない)。
日本で良いのは失業率と企業の内部留保ぐらいです(但し賃金を上げれば、両方とも悪化)。

それでは政治と社会の実態はどうでしょうか。
国際的な指標で世界ランキングをみると、幸福度、人間開発、男女格差、貧困度、所得格差、報道の自由度など主なものは長期低下が顕著です。
特に安倍政権になってから急降下したものが多く、報道の自由度や男女格差は著しく低下し、遂には67位/180ヵ国中、111位/135ヵ国中になり、多くの中後進国よりも低くなった。
日本で良いのは犯罪率ぐらいです(但し今後、移民の受け入れを無原則に拡大すれば、悪化は確実)。

日本の劣化を信じたくない気持ちは理解出来るが、世界と比べると日本の経済・政治・社会の長期に亘る劣化と衰退は確実です。
現体制を擁護したい人々はこれら指標を否定し、まったく問題ないと必死に言い募るが、これら指標は世界的な機関が国の改善の目安として算出しているものです。
実際訪れてみればわかるのですが、北欧などこれらランキング上位の国々は国民にとって素晴らしい国です(日本と違った問題、一部に移民問題などを抱えているが)


ここで最大のミステリーが立ちはだかる。
なぜ多くの人々はこれだけ社会経済の基盤が悪化しているのに危機感を持たず、政府のなすがままで安穏としていられるのだろうか?

先ず思いつくのは、国民は政府や社会の不都合な真実を知らないのかもしれない。
秘密特定保護法や内部告発者保護法(公務員適用除外)などが情報流出を止めているのか。
(戦前の大本営発表や新聞検閲に至らないことを望む)
それにしても、一部マスコミは官邸と官庁で行われた公文書の隠避・改ざんを暴露しており、少しは情報が国民に届いているはずです。

次に思いつくのは、政府や政治に対する国民の無力感です。
かつて幾度も原発建設反対の訴訟が市民により起こされた。
しかし政府、学会、業界、そして裁判所までが一丸となってすべて否定して来た。
(この事は今も変わらない)
市民が疑念や反対意見を持っても、沖縄基地問題と同様に体制は門前払いして来た。

そうではなく日本人の従順な国民性が、この状況を招いているのかもしれない。
日本人は体制(政府や権力者)に盲従する心理特性を持っている(帰属意識が高い、村社会)。
このことにより人々は多少疑念を持っても行動を起こさず耐えて偲んでいるのだろうか。

だが、これらは表面的な要因で、もっと深刻で抜き難い要因が隠れている。

次回に続きます。




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