Thursday, July 7, 2016

何か変ですよ! 49: 岐路に立つ

  




*1


今まで、日本と世界の危惧すべき状況を概観して来ました。
最後に、我々は何を目指すべきかを考えます。


先ず、問題点を整理します。

日本の問題としては、以下の三つが重要でしょうか。
A: 経済対策のリフレ策の継続。
B: 憲法を改正して軍備を強化し米国との軍事同盟を強化。
C: 原発の推進。

一方、避けられない世界的な脅威が迫っていました。
D: 異常気象を頻発させる地球温暖化。
E: 食料や資源・エネルギーの枯渇。
F: 各地の内戦(中東紛争など)と難民の増加。

さらに、世界的に進行している脅威がありました。
G: 強権的(非民主的)で排外主義(非協調性)の風潮が益々強まっている。


 
*2


何を優先すべきか
私は大惨事をもたらし、かつ一度始まれば加速して悪化する脅威に対処すべきだと考えます。

そのためには「世界の協力体制」を一層進めることです。
現実には、この21世紀になってから「対立する世界」へと悪化しています。


 
< 3.タックスヘイブン >

世界が協力しなければならない理由

* 経済面
端的に言えば、政治不信を生む硬直化した政治は極端な経済格差が招いた。
例えば経済格差が少ない国ほど投票率が高く、政治不信が少ないと言える。

これを是正するには、富裕層への適正な累進課税が必要だが、これが野放しにされる言い訳に、世界的な課税が不可能だと言うのがある。
現状は、各国がバラバラに富裕層や企業に優遇税制、直言すれば脱税(タックスヘイブン)に手を貸して、景気対策と称して無駄な競争を続けている。
これも銃の保有と同じで、回りまわって大半の国民にしわ寄せが及んでいるのが現状です。
フロンガス規制など、世界は少しづつ世界的な規制を可能にして来た。

また、各国が市場を閉ざすことは、いずれ経済を悪化させるでしょう。
但し、現在、批判されているような不平等な結果を招く経済行為(グローバル化)を世界が規制する必要がある。



 

< 4. 難民申請者数の推移、難民の実数は約2倍ある >

* 軍事面
端的に言えば、一部の大国の気ままな軍事侵攻が、世界各地に紛争を撒き散らしている。
確かに、一部では平和に貢献しているが、全体でみれば弊害の方が大きく、さらにその後遺症で世界は苦しむことになった。
冷戦時代の方が死傷者の多い代理戦争はあったが、今世紀になってから紛争地の拡大に伴って難民数はうなぎ上りです。
これがすべて軍事大国によるとは言えないが、恣意的な軍事侵攻、軍事や武器の援助、蔓延する武器が火に油を注いでいるのは疑いない。


* 政治面
現在、各国で排外主義や強権的な世論が沸き上がるようになり、世界は上記の問題を解決する為の協力体制を採ることが出来なくなりつつある。



 
*5

*全体として
地球全体で起きる食料や資源・エネルギー源の枯渇、地球温暖化に対処するには、世界の協力体制が絶対に必要です。


こうして見てくると・・・
確かに、日本の現状に不安材料-巨大な累積赤字、将来不安な福祉制度、継続的な社会発展などはあるが、さらに重要なことがある。
円安、株高、企業収益、経済成長もどちらかと言えば、その影響は短期的な波のうねりに過ぎないだろう。

一番のポイントは、今まで来た道、特に欧米の悪しき先例を追い求め深入りるのか、数年先を見据え、先手を打ち始めるべきかと言う選択です。
当然、欧米の良い先例もたくさんあるので、それを見習う手もあるのですが。


これで今回の連載は終わります。
ご拝読ありがとうございました。












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