Thursday, May 9, 2019

平成の哀しみ33: 深まる亀裂 31: 何が重要なのか 2






これまで日本の危うい兆候を見て来たが理解する人は少ない


なぜか?

ウヨは「攻めて来る軍隊に向かって憲法9条を掲げて見ろ」と言う。
これを聞いて納得し嘲笑する者は多い。

それでは「洪水で決壊した堤防に向かって砂袋を掲げろ」はどうか。
砂袋は決壊する前に使ってこそ意味があり、当然武器も役に立たない。
短絡思考が幅を利かせている。

これだけではない。

人は内社会の悪化より外部の異変に目を奪われ易く、より危険に感じる。
国が悲惨な状況に陥るのは、攻めて来る外国だけだとするのは早計です。

古くは聖書の預言者が国王の外交ミスが強国の介入を招くと警告した。

古代ギリシャは団結してペルシャ戦争に勝利したが、その後は内戦状態に陥り、遂にはマケドニアに支配され命脈は尽きた。

古代ローマも拡大する侵略戦争、疲弊する社会、傭兵偏重で自壊した。


 

今次の二度の大戦は資本主義と世界経済圏の発達が相まって、西欧列強が植民地獲得競争に狂奔し、至る所に対立の火種が撒かれたことによる。
ドイツに侵攻された英仏はその百年前に火種を作っていた。

つまり世界や歴史から学び論じることがない人々が、徐々に衰退する中で危機意識を持てないことにある。


次に続く




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