Friday, March 2, 2018

平成イソップ物語 17: 乗り合わせた泥船





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昔々、あるところに狸と狐が暮らしていました。
ある日、二匹は泥船に乗って湖の沖に向かいました。



 
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湖の中央に来ると、釣りを始めました。


狸 「 狐さん! 魚と一緒にたくさんの水を船に入れると泥が溶け出すよ! 」

狐 「 あんたは魚がいらないのかい? 」

狸 「 船が沈みそうだから、もういらないよ。 」

狐 「 この船は外側を天日干ししているから大丈夫だ! 」

狸 「 だから心配なんだよ(内側が柔らかいので)。 」

狐 「 おまえはいつも文句ばかりじゃないか! 船が嫌なら降りろよ! 」

狸 「 それは・・・ 」


しばらくすると、船底に小さなひびが入りました。


狐 「 おまえが乗っているから船が壊れるだよ! 」

狸 「 だから言ったじゃないか・・・ 」

狐と狸 「 あーあー 」

ついに船は真っ二つ割れ、二匹は溺れてしまいました。



おわり。











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