Wednesday, April 1, 2020

世界が崩壊しない前に 9: コロナ危機対応で見えて来るもの 1






前回、急所を掴んでこそ危機を察知出来ることを見ました。
これから2回にわけて、全体を見ない狭量さが危機を招く例を見ます。


お粗末なコロナウイルスへの対応


 
< 2.フォックスニュースの虚言「コロナは嘘だ!」の検証ビデオ >


当初、米国ではトランプ大統領と保守系フォックスニュースが「コロナは問題無い」とか「民主党のデマだ」と盛んに言い立てました。
この間、米政府の検査体制は出遅れ、多くの人は危機感を持たず、感染拡大を引き起こした。

当初、日本政府は感染者がいる寄港予定のクルーズ船を寄港させなかった。
結局、船内で感染爆発が起きる状態のまま引き受けた。
この時に、船からの感染者隔離や国内対策に本腰を入れるべきだった。
政府部内の「中国の細菌兵器」「武漢ウイルス」の発言は、米国と根は同じだ。

彼らには稚拙な逃避行動-危機の矮小化と先送り、が見られる。
一番困るのは、両国の首脳が共に非科学的・非論理的だと言うことです。
二人は不安を煽り、目立つパフォーマンスで人気を得ていることでも共通している。

そうは言っても、日本のコロナの感染状況は、今まで世界に類を見ない低水準で推移している。
これは日本政府の感染対応が適切だからだと、多くの人は感じている。
これが正しいなら、今後、感染爆発は行らないだろう。

私は素人だが、いくつかのデーターから今後、さらなる危機が起こると予想している。
要約すれば日本の現状は、ある条件がたまたま幸いし感染のスピードが遅かったが、対策の不備から感染者が知らぬ間に増大しているらしい。


 
< 3.著しく低い日本の感染状況 >

この横這いに近い状態は、世界に類を見ない日本人の衛生意識の高さ、加えて閉ざされた島国、マスコミの危機報道が幸いしたと信じたい。
しかし別の方法で比べると違う状況が見えて来る。


 
< 4. 縦軸を対数目盛りにした >
高橋洋一(嘉悦大)、@YoichiTakahashi

破線の日本、台湾、シンガポールが何故か同じ感染速度が遅い傾向を示している。
最も低い台湾は、確かに素早く画期的な対策を講じたが、実は中国からの旅行客が去年9月以降半減していたことも幸いしている。
(中国は、台湾が香港デモを支援したとして報復措置を取った)

何か共通の要因があるはずだ。
しかし韓国の途中からの急激な拡大も気になる。


 
< 5. 感染者数と致死率、3月26日のデーター >

これを見ると、三角印の国(結核予防のBCG接種が行われている国)は武漢を除いて、すべてで低い。
BCG接種は世界157ヶ国で実施されているが、欧米の15ヶ国だけが停止か限定しており、今回、酷い感染状況になっている。
これが日本、台湾、シンガポールが同じ傾向になった理由の一つだろう。
しかし、同じBCG接種をしていながら韓国も武漢も、突如急拡大した。

つまり日本は、まだ安心してはいけない。
気付かない不安要因があるはずだ。


次回に続きます。





No comments:

Post a Comment