Friday, June 19, 2020

世界が崩壊しない前に 31: コロナに見る日本政府の危機管理 1





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今回のコロナ危機は、日本政府が見掛け倒しだったことを露見させた。
これで、今後迫りくる様々な危機に対応出来ないことが明白になった。
3回に分けて解説します。


 
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* 日本政府の三つの欠陥 *
今回は二つを見ます。

パンデミックなどの危険予知と予防策

以前から警鐘が鳴らされていたにも関わらず、感染症関係の予算削減、医療体制(保健所、感染症病棟)の縮小が進んでいた(他の先進国でも)。
現政権で加速すらしている。

これは中央政府だけでなく自治体においても同様で、緊縮と改革を売りにした首長に多い。
概ね、彼らは科学的知見が乏しく、声高に経済優先(?)を唱える(トランプ大統領など)。
日本は、原発事故の予防でも同じだったが、まったく教訓を得ていなかった。


コロナの感染対策

・クルーズ船寄港拒否のドタバタ
・武漢で発生後も中国観光客の勧誘キャンペーン
・海外からの日本人帰国者の水際対策の抜け
・オリンピック固執による対応の遅れ
・学校閉鎖や満員電車などの三密回避のアンバランス
・補償の無い自粛要請による不公平と洩れ
・捉えらきれないクラスター分析
・設備があるのにPCR検査が不足し、説明と運用のドタバタ
・医療従事者用備品や衛生用品の不備と支給遅れ

全国に指揮しなけらばならい政府の言動には一貫性もスピード感もなく、不信感を買った。
一部の手軽な感染防止を訴えはするが、その一方で感染を野放しにしてしまった。
それに比べ自治体の首長の言動は遥かに国民の信頼を得た。

この結果は明らかだ。
東アジア沿岸部の台湾、韓国、中国、シンガポールは欧米に比べ人口当たりの感染者・死者数が非常に少ないが、日本は群を抜いて一番多い。
これらの国は衛生意識、BCGワクチン接種、さらに有効なウイルス抗体が備わっている可能性があり、同じ土俵で戦いながら日本だけが成績が悪い(山中伸也教授の説)。
日本は発生源から最も遠いのに、最も近い台湾より遥かに劣っている。
両国のマスク配布の対応でも差は歴然としていた。

結果から見れば、大臣が大言壮語した高い民度と言うより、政治(内閣と官僚)がお粗末と言うことになる。


次回は、経済対策についてみます。


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